種子は完璧でない
種子というものは、その性質上、完璧ではあり得ません
発芽率、生育ともに、気候や栽培環境によって大きく影響を受けます
また、ドワーフトマト育種の歴史は浅く、長年にわたって固定されてきたエアルーム品種や、基本的に同じ遺伝子情報をもつF1品種のような安定性は望めません
例えば、ポテトリーフの品種のはずがレギュラーリーフの苗が育ってきたり、果実の色が違う、ドワーフのはずが一般品種のように背が高くなる、というようなことが多々あります
ただ、このようなバラつきがあるということは、ある意味チャンスでもあるのです
あまりにも長期間、同じ栽培環境で固定されてきたエアルーム品種は遺伝子的多様性を失っており、新しい環境に適応しにくい、あるいは病弱であることが指摘されています
その点、歴史が浅く固定しきっていないドワーフトマト品種は、不安定である代わりに遺伝子的多様性がある程度、残っているということになります
つまり、ご自身の栽培環境に合った個体、気に入った性質をもつ個体から種取りをしていくことによって、オリジナルの系統を選抜していくことが可能、ってこと
品種に完璧を求めず、不安定であることを逆にメリットとしてとらえて継続的な栽培に取り組む、、このようなスタンスをもって楽しんで頂けますと幸いです